阿蘇 松ヶ尾谷


期日:2006年1月8日〜9日
メンバー:長友敬一、生田真也、生田愁子

 朝、9時15分に車から出発、九州自然歩道をたどって、松ヶ尾谷の最下部の砂防ダムへ降りる。ダムの数が増えていて、巻くのに予想外の時間がかかった。車道がダムまで来ていた。
 谷の下部は氷結状態は芳しくなかった。釜も凍結が不十分で、乗ると割れるところが多かった。ただ、側壁から垂れる氷柱は立派に発達したものが多く、中には20m以上で登れそうなものもあった。
 中間部のチョックストーン滝は凍って登れなくもなさそうだったが、抜け口の状態が今ひとつだったので、いつものように右の三級の壁を巻いた。ここは中間部に一カ所錆びたハーケンがある。最後の岩角の乗り越しとその後のトラバースが緊張する。乗り越し直前にキャメロットの小さいので支点がとれる。
 大滝の前後はバッチリ凍っていて、ブルーアイスが楽しめた。最後のチョックストーン滝も上部を除いて凍っていた。ここも最後の岩の乗り越しが苦労する。古いスリングの残置を頼りに抜ける。
 今回はここで夕暮れ。ライトを点け、深い雪をラッセルして、右股を少し登り、右の小尾根をトラバースして、ガリーに。一番右のガリーを壁に沿うように登る。膝上のラッセルだった。半月が出て、白い雪面がキラキラ光って美しかった。振り仰ぐとオリオン座も輝いていた。
 キレットから懸垂下降して、後はシリセードと歩きで鷲ヶ峰関門まで。深夜11時をまわっていた。尾根伝いに下ると舗装道路が出来ていて、快適に降りて車に戻った。深夜の0時45分。こまめにロープを出したりラッセルしたりで、15時間30分の行動だった。
 コンビニで弁当を買い、長者原の久重宝生温泉ホテルへ。ビールを飲んで食事して温泉に浸かり、3時30分頃床に就く。
 翌日はチャックアウトを延長して露天風呂の山恵の湯などに浸かり、昼から久重高原スキー場へ。右手にリフトが一基増えて広がっていた。
 帰りに黒川のそば屋に寄り、内牧温泉でまた湯に浸かり、ギャラリーZENでコーヒーを飲んで帰る。皆様お疲れさまでした!

松ヶ尾谷は、阿蘇高岳北面の鷲ヶ峰と虎ヶ峰の間に切れ落ちている。写真の左側。


 
入渓後初めの方の滝。
右側壁には氷柱が出来ていた。
側壁の氷柱が発達していた。20m以上あり、登攀可能のようだ。
チムニー滝。取り付きの釜が割れて、片足が水没。
チムニー滝。ザクザクと崩れる。
中間部のチョックストーン滝の手前の滝。スタンスの氷はすぐに壊れ、岩に立って登る。
中間部のチョックストーン滝。右の岸壁を巻く。
氷結は今ひとつだったが雪は多かった。
大滝の手前。ブルーアイスが美しい。
松ヶ尾谷大滝。10m程。練習のため、中間部に片手でスクリューをねじ込んで支点をとる。抜けの足使いが雑だった。


こまめにロープを出して着実に高度を稼いだ。
半月のもと、ランプを点けてのラッセル。


山恵の湯。三股山の眺望が素晴らしい。湯船には湯ノ花が。
久重高原スキー場
最近のことなのでこのルート図にはないが、鷲ヶ峰関門から真っ直ぐ下ると、工事現場に出る。その車道を下ると、出発点である、青年の家の少し上の九州自然歩道の入り口の車を駐車した場所に戻ることが出来る。仙酔峡までのアップダウンをショートカット出来て、大変楽だった。






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