マスターズ・ルーフ
矢筈岳上部岸壁右側。マスターズ・ルーフは中央の三角形のハング。ハング上の黒い岩に上向きの黄色い三角形の模様がある。その頂点辺りで終了。
マスターズ・ルーフ1ピッチ目のハシイさん。
コーナークラックをたどる。
1ピッチ目の終了点はハングの基部。
1ピッチ目のコーナークラック。
フォローする長友。
かなり渋い。
頭上のルーフは4mくらいの張り出し。出口に向けて、水平よりもやや下向き。
右がマスターズルーフ。左は、もぐらたたき。(別の日に橋井さん撮影)
ルーフに取り付いたところ。(別の日に橋井さん撮影)
フリーで挑むハシイさん。
出口がやや下向きなので、どうしても足が先行しがち。しかし、そうなると抜けが難しい。
5.13以上はありそうだ。フリー化は白水タカピロさんと一緒に行った鈴木マーシーさんがされたとか。マーシーさんのグレーディングでは、5.11d〜5.12aとのこと。
2ピッチ目、ハングを抜けた垂壁をエイドでフォローする長友。
ハシイさんのリボルトした、しっかりした終了点から、空中懸垂で取り付きに戻る。
今回の登攀は、2006年3月25日、橋井参二、長友敬一。
初登は1985年3月12日、白岩孝行。開拓メンバーに内藤直也、川北真太郎、徳留英裕など。「異常なほど脆いグラノラバー・ルーフであった。初登時はこの脆い岩を掃除しながらの登攀であったが、巨大な石が雨あられのごとく降り続いた。(中略)この(ルーフの)ピッチは多くの問題を含んでいる。まず、クラックの中にいくらたたいても出てこない浮き石が詰まっていること。ルーフからフェースに出るとクラックが細くなり消えてしまうこと、ロープの流れが極端に悪くなること、等々である。(『岩と雪』No.111、Aug.,1985, p.24)」開拓者をはじめ様々な方のご苦労によって、現在では、すっきりしたルーフクラックになっている。感謝!
フリー化は、鈴木マーシー&白水タカピロ。
矢筈岳上部岸壁トポ。一番右のハングがリトル・スプリングとフライング・ハイ、二番目の小ハングがアメリカン・ドリーム、中央の三角形のハングがマスターズ・ルーフ、その左の左上するクラックがもぐらたたき、左のハングの上がマキシマム、一番左の左上するクラックがクレイジー・ダイヒードラル。内藤直也氏作図、『岩と雪』No.111、Aug.,1985, p.21より転載。
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