mountain と hill 、すなわち、「山」と「丘」については、いろいろな問題がある。 日本の国土地理院では、「国土地理院では定義はしていません.辞典等によりますと,丘は,その周囲より高いが,山よりは低くかつ傾斜のゆるやかな地形である.山と丘の区別は明確ではなく,この定義に当てはまる地形であっても「山」あるいは「山岳」と呼ばれる場合もあります.」とのこと。 Encyclopedia Britannica には、'mountain,landform that rises prominently above its surroundings, generally exhibiting steep slopes, a relatively confined summit area, and considerable local relief. Mountains generally are understood to be larger than hills, but the term has no standardized geological meaning.' とある。 以前、「ウエールズの山」という映画があった。原題はThe Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain(「丘に登って山から下りてきたイギリス人」)である。あらすじは、以下のとおりである。 1917年、アンソンとガーランドという二人のイングランド人が地図作成のため、南ウェールズのある村に、ファノン・ガルーの山の高さを測るために訪れた。村人はその山が、イングランドからウェールズに入ると最初にある山として誇りに思っている。二人の到来により、村人はパブで山の高さについて賭をしたりして結果を待つ。その結果は299メートルであり、地図にのせるためには、1000フィート、すなわち305メートル以上なければならない、すなわちかれらの「山(mountain)」は「丘(hill)」であるということになり、一同おおいに失望する。これに対し村のジョーンズ牧師はあと6メートル積み上げて305メートルの山にしようと呼びかける。再測量をしてもらうため村人は色々な細工をして、かれら二人を村から出られないようにしてしまう。その間、村人こぞり土を山頂に運ぶ作業が始まる。雨が作業を阻み、積み上げた土を流してしまう。日曜日、雨は上がり、安息日にもかかわらず村人は作業を続け、村人の熱意に動かされたアンソンは再測量をするが夜となり正確な測量ができない。翌朝かれはファノン・ガルーは山であると宣言する。「私」が祖父から聞いた実話が元になっていると語られている
が実はこの部分も含めて監督の創作であるらしい。